北九州市城野のボン・ジョーノに行ってきました。

2016.5.5 木

北九州市城野のボン・ジョーノに行ってきました。

2016年4月17日、北九州市城野駅北地区のBONJONO誕生フェスタに行ってきました。BONJONO(ボン・ジョーノ)は、自衛隊の跡地に生まれた新しい住宅地で、戸建て住宅のほか、北九州総合病院やドラッグストアなどが立地しています。この住宅地には「くらしの製作所TETTE(てって)」という施設があり、今後、地域住民の方を中心に「くらしラボの活動」というものが展開されるそうです。そして、この新しいまちにはタウンエディターという3人の専門家がいて、まちの運営(タウンマネジメント)を考えていきます。その一人、西村浩さんの講演会がありました。

079

西村さんは、日本が人口減少社会に突入したことで、誰も経験したことのない状況の中でまちづくりを進めていかなければならないようになったと言われました。つまり、これまで「量とスピード」が求められた時代から、これからの時代では「質と密度」が求められていると。そして、このTETTEという施設は、住民の方々が自ら最高の生活の「質」を生み出すような仕掛けというわけです。

西村さんは、佐賀市で「わいわい!!コンテナ」というプロジェクトにも取り組まれていました。商店街などで閉店した店舗などが、どんどん駐車場や空地になっていくとまちの記憶がなくなっていくだけでなく、昼間誰もいない町になり、危なくて暮らせなくなりました。そこで、空地にコンテナを置き、そこで雑誌やマンガ、絵本が読めるようにしました。また、空地にはみんなで芝生を張りました。すると、子どもたちやお母さんが集まりだし、人が集まると商売をする人も出てきました。

087

さて、TETTEでは、グリーンラボ、キッチンラボ、DIYラボ、ヘルスラボ、スマートライフラボ、メディアラボの6つのラボ活動があり、それぞれ企業などがサポートして、地域住民の方と「こんなまちになったらいいな」を自分たちで作るわけです。こうした活動は、「まちの部活」や「タウンシェア活動」と呼ばれていて、場所をシェアし、いろいろな仲間とつながる機会をつくる活動です。

101

最高の生活の「質」とは、自分たちの手で好きな活動を生み出し、いろいろな方と場をシェアすることでつながり、地域のコミュニティを得るということかもしれません。そのコミュニティこそが、地域の安心・安全などの基本となるからです。

その他にも、「HanaLab.(ハナラボ)」という長野県のコーワーキングスペースの事例や高校生と一緒に取り組んだ会津の喜多方小田付地区「南町2850プロジェクト」など大変興味深い、各地の活動を紹介いただきました。

いずれも実は子どもたちがまちづくりに関わっていて、まちの担い手をいかにバトンタッチするかという視点で、子どもの時期から自分たちのまちのまちづくりに関わっていく大切さを感じました。


関連記事


この記事を書いた人


このイベントに関わっている人

TOP